サイカチ Gleditsia japonica Miq. / マメ科
本州、四国、九州の原野の水辺に生育する落葉高木。朝鮮半島や中国にも分布します。大きいものでは高さ20m、直径1mにもなるようです。特徴的なのは幹から出る大型のとげです。枝が変化したもので、何度も枝分かれしています。葉はちいさな葉が鳥の羽状に並びます。一つの小葉は長さが1.5~2㎝の長楕円形で12~24枚がつきます。大きな枝では2回羽状複葉になることもあるようです。
花は5月、小さな花を12~20㎝の房状につけます。雄花と雌花があり、観察園のものは雄花のみをつける木と雌花のみ付ける木に分かれているようです。雄花は最大で8本のおしべを持ち、めしべはありません。雌花には1本のめしべと形だけのおしべがあります。子房は無毛とありますが、観察園のものは毛が多く、また象の鼻のように曲がっており変異が多いようです。
秋には30センチほどの平たくてよじれた豆のさやができます。さやはサポニンを多く含み、昔は石鹸の代用品として利用されたようです。
2025.5