センダン Melia azedarach L. / センダン科
暖地に生える落葉低木。育ちが早く、通常は 10mほどですが、大きくなると時に 20mにもなります。 建材や家具に利用され 、世界中の熱帯から温帯で栽培されており、野生化しているものもあります。
葉は互い違いにつき、一つの葉はギザギザのある小さな葉 を 2〜3回羽状につけます。 花は5 〜6月で、葉の脇から薄紫色の小花を円錐状につけた花序を出します。 ほのかに香りがあります。
一つの花は直径 2㎝程度 、花びらは 5 〜6つに裂けています。中心の濃紫色はおしべでの花糸で10本がくっついて筒となります。先は細かく裂け、内側に花粉を出す黄色い葯があります。めしべ 1本は中心にありますが、奥まっていて見えにくいです。
冬には長さ 1.5〜2㎝、薄黄色で楕円形の果実ができます。冬の鳥たちの貴重な食料となり、春にはあちこちで芽生えが見られます。
「 栴檀(せんだん) は双葉より芳し」ということわざがありますが、これはビャクダン のことを指し、この樹木のことではありません。
2023.5