ナガバジャノヒゲ Ophiopogon japonicus (Thunb.)Ker Gawl.var.umbrosusMaxim. / クサスギカズラ科
北海道から九州、朝鮮、中国、台湾に分布し、山の林床に生える多年草。庭園の下草に用いられるジャノヒゲの変種です。
ジャノヒゲは地下茎を出して横に増え広がりますが、ナガバジャノヒゲには地下茎がない、またはあってもごく短いので横には広がらず育ち、こんもりと茂ります。
葉をかき分けると根元直径1㎝ほどのコバルトブルーの種子を見ることができます。
7月頃に白や薄紫色の花が咲きますが、こちらも葉に隠れがちなのでよほど注意してみないと気が付きません。
「果実」ではなく「種子」と呼ぶ理由は、ジャノヒゲの仲間は果皮(果実の皮)がごく薄く、種子が育つ途中で破れたり縮れてなくなってしまい種がむき出しで成熟しているためです。種皮にはやや弾力があります。
葉をかき分けないと見つけられませんが、鳥たちは上手に食べているようです。
2022.1