キチジョウソウ Reineckea carnea (Andrews) Kunth / クサスギカズラ科
林下に生える常緑の多年草。本州、四国、九州、中国に分布します。細長くて先のとがった葉は裏表無毛でつやがあり、幅0.5~2㎝、長さ8~40㎝。地際から束になって出ます。花は秋、9~11月頃咲きます。
花茎は赤紫色を帯びていて高さ5~13㎝、上部3~8㎝の所に小花をいくつか付けます。長さ1㎝ほどの花びらは6枚、反り返った所は白く、6本あるおしべが飛びだして目立ちます。おしべしかない雄花が花序の上部に付くこともあります。両性花のめしべは1本です。
花の後、直径6~9㎜の赤くて丸い果実ができます。丈夫で日陰でも地下茎をのばしてどんどん広がります。漢字では「吉祥草」と書き、花が咲くと縁起が良いと言われていますが、開花がとても珍しいものではありません。毎年どこかで開花する、という感じで繁茂している割に花が咲いている株は少ない印象です。足元でひっそり咲いているので余計に気が付きにくいのでしょう。
2024.12