ジンチョウゲ Daphne odora Thunb. / ジンチョウゲ科
中国原産の雌雄異株の常緑低木。室町時代にはすでに日本に渡来していたという記録があるようです。庭園や公園に植えられ、強いかおりで花の開花に気づく方も多いことでしょう。
高さは1~1.5m、枝は暗紫褐色で密に枝分かれします。葉は密に互い違いにつきます。先がややとがった楕円形の葉は革のような質感で厚みと光沢があります。花は2~3月で枝先に20個ほどの花が集まってボール状になって咲きます。一つの花は長さ2㎝程度、ジンチョウゲ科の花は花びらが退化してなく、紫色の花びらに見える部分はがくです。外側は紫色で、花が開いた内側は白色で光が当たるとキラキラと光ります。中を開いてみると8本のおしべが長短2列に並び、1本のめしべが見えます。
日本には雄株しかないので果実はできないと言われていますが、見た目は両性花です。ジンチョウゲは中国でも自然分布域が明らかでなく雌株が少ないことも含め分からないことが多いようです。まれにできる果実は卵球形で赤色です。
2024.3