ネコヤナギ Salix gracilistyla Miq. / ヤナギ科
北海道から九州にかけて川辺に生える落葉低木。雌雄異株で観察園にあるものは雄株、高さ1mほどです。
春一番に出てくるふさふさは小さな花の集まりで名前の通り猫のしっぽを思わせます。一つのふさふさは長さ3㎝ほど、ごく小さな花が集まっています。
ネコヤナギの花のつくりはとてもシンプルで花びらはなく、一つの花は長さが3~5㎜、赤紫色の苞葉(ほうよう)には銀色の毛がたくさん生えています。
苞葉とは葉が変化したもので花の器官を守る役割があります。付け根には若いおしべの葯(やく)があります。花糸がのびて葯が花穂より飛び出て花粉を放出した状態が開花となります。
花粉は黄色です。風媒花で風の力を借りて花粉を飛ばし、雌花のめしべに付けばのちに綿毛に包まれた種子ができます。葉が出てくるのは花が咲き終わった後です。
2022.3