ヒトツバタゴ Chionanthus retusus Lindl. et Paxton / モクセイ科
大きくなると高さ30mにもなる落葉高木。分布は愛知、岐阜、長野、長崎県の対馬と限られており自生の個体は少なく絶滅危惧種に指定されています。昔は本当の名前が分からないため「なんじゃもんじゃ」と呼ばれており、これが別名となっています。葉は楕円形で、1.5~3㎝の柄を持ち向かい合ってつき、葉の裏や柄には細かい毛があります。花は4月の終わりから5月にかけてです。一つの花は大きさ2㎝程度、花びらは4つに裂け花びら一つの幅は2~3㎜と細いです。雌雄異株と言われますが、観察園のものは雄しべも雌しべもある両性花です。花は新しい枝の頂上に円錐状に付きます。一つ一つは小さな花ですが満開になると雪が積もったようです。花の後長さ1㎝ほどの楕円形の果実をつけ秋には黒く熟します。種子は果実の中に一つです。
2022.4