ガガブタ Nymphoides indica (L.) Kuntze / ミツガシワ科
朝鮮、中国、東南アジア、アフリカ、オーストラリアに生育する水生の多年草。池や湖沼などに群生します。茎は細長く水中をただよい、ところどころからスイレンに似た丸くて切れ込みの入った葉を出します。
葉の直径は4~20㎝、毛はありません。葉の裏は赤紫色を帯び、粒状の腺点が見られます。葉柄は1~2㎝と短く、葉の付け根から花が束になって付いています。
開花は7~9月、1,2個ずつ順に咲かせます。朝に開花して昼過ぎには閉じ、花びらがとろけるように透明になりつつ水面下に沈みます。白い花の直径は1.5㎝ほど、5つに裂け中心部は黄色、花びらの内側と縁には毛が密生しています。たまに6つに裂けているものもあるようです。
おしべは5本、めしべは先端が2~3つに分かれて板状です。めしべがおしべより長いタイプと短いタイプがあり、観察園にあるのはめしべの短い短花柱花タイプです。葉柄の付け根にバナナのような形の殖芽を作ることで無性的に増殖できるので、あっという間に広がります。
2023.8