ラッキョウ Allium chinense G.Don / ヒガンバナ科
中国原産の多年草。栽培種で畑や道端などに生えます。薬用として9世紀ごろには渡来し、江戸時代には食用にされていたようです。日本在来のものにはヤマラッキョウがありますが、姿は似ていても分球しにくく香りがあまりないので食用にはされないようです。
夏の間は土の中で休眠しており、秋になると葉が出てきます。幅2~5mm、長さ50㎝ほどの細長くて糸のような葉は、ちぎるとネギに特有の香りがあります。中は空洞になっていて、輪切りにすると円ではなく稜をもった不規則な五角形です。
花は10~11月で、花茎の先端に紅紫色の小花をまばらな房状につけます。一つの花は直径8㎜程度、花びらは6枚、おしべは6本、めしべ1本です。おしべは花びらから飛び出るほどに長く、基部には歯牙(しが)と呼ばれる突起があるのが特徴です。
冬の間は葉を茂らせていますが、春から夏にかけて地上部は枯れます。その頃が皆さんが食べているラッキョウとしての収穫時期です。
2024.11