ツバキ Camellia sp. / ツバキ科
常緑の高木または低木で青森以南の日本、台湾、中国に分布します。庭木や鉢植えとして栽培されているものの多くは、自生するヤブツバキCamellia japonica L.が母体となっている園芸品種です。室町時代からたくさんの園芸品種が作られてきました。
ヤブツバキ自体も「ツバキ」と呼ばれることもあります。無毛で光沢のある厚い葉は革の質感があり、周りには細かなぎざぎざがあります。花は広い筒型か先が少し反り返った形で花びらは先端が少し凹み、根元は合着して筒になっています。
めしべは1本で先端が3つから4つに分かれています。おしべは多数で白い花糸は基部で合着して筒になり、さらに花びらとも合着しています。したがって開花後はがくを残して花ごと落ち、その姿は「落椿」と言われ忌み嫌われることもあります。
開花の時期は2月から4月ですが、品種によって色々です。直径2~2.5㎝の果実の中に数個入っている黒い種子を圧搾、採集した油が「ツバキ油」です。頭髪用、食用、灯用として用いられます。材は堅く、建材や器具材として利用されます。
2025.2