ルスカスヒポフィルム Ruscus hypophyllum L. / クサスギカズラ科
マデイラ諸島からコーカサスにかけて分布する常緑低木。高さは60~70㎝ほどで、よく見るとなかなかの変わり者です。地下に根茎があり、地上に出た部分は全部枝、葉っぱに見えるものは枝が変化したもので葉状枝(ようじょうし)といいます。革のような質感でやわらかです。本当の葉は葉状枝の付け根に痕跡として残っています。葉状枝の中央にあるのは花で12~2月に咲きます。花がついている枝が葉っぱのように幅広の状態というわけです。花は葉状枝の表にも裏側にもつきます。滅多に見られませんが赤くて丸い果実ができることもあります。花材として使われているようです。よく似たものにナギイカダがあり、こちらは葉が小さく硬いです。日陰にも乾燥にも耐え丈夫な植物です。
2022.2