マユハケオモト Haemanthus albiflos Jacq. / ヒガンバナ科
南アフリカの南部に広く分布する球根植物。日本には明治初年に渡来しました。直径7~8㎝の球根は鱗茎(りんけい)といい、茎の一部です。幅が5~8㎝の長楕円形の厚い葉が左右に出ます。長さ15~20㎝、常緑で葉の周りにだけ毛があります。秋には高さ20㎝ほどの花茎をのばし、小さな花が集まった白い花を咲かせます。形はやや横長で眉刷毛を思わせることと、葉が万年青(オモト)に似ていることからこの名がついたようです。花の周りを囲む花びらのようなものは仏炎苞で花を守る役目を持ちます。かき分けると小さな花が集まっているのが分かります。一つの花には6枚の花弁と1本のめしべ、6本のおしべがあります。おしべは花びらから飛び出ているので黄色い葯がよく目立ちます。花の後、オレンジ色の果実ができ、白い大きな種子が一つあります。
寒さにはあまり強くないので鉢植えで栽培します。分球して鉢が窮屈になったら鉢を大きくするか株分けしますが、あまりお手入れせずとも育つ丈夫な植物です。
2025.11
