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2024年
- 4月
今年度から5年間、科研費特別推進の研究プロジェクトに分担者として参画することになりました。
「サピエンス数理先史学ー新人拡散にともなう文化進化モデリング」(代表:西秋良宏、東京大学)
私は主に西アジアにおける中部~上部旧石器文化移行のプロセスについて担当します(下図) - 3月
今年度は、門脇研の須賀永帰君が博士論文、殷健杰君と木元菜奈子さんが修士論文を提出しました。それぞれの研究内容は「学生募集」のページをご覧ください。
須賀君が、名大カフェ(3月5日)で、大学院での研究や生活についてお話しします。対面・参加無料です。
- 2月
8年間ヨルダンで発掘してきた1万6千点ほどの石器を用いて、これまでの研究のハイライトとなる論文を発表しました。
中部・上部旧石器文化の移行期に刃部獲得効率がどのように変化したのかを明らかにしました。論文タイトル: Delayed increase in stone tool cutting-edge productivity at the Middle-Upper Paleolithic transition in southern Jordan(オープンアクセス)
雑誌: Nature Communications 15: 610
著者:Seiji Kadowaki(門脇誠二、名古屋大学), Joe Yuichiro Wakano(若野友一郎、明治大学), Toru Tamura(田村亨、産業技術総合研究所 ), Ayami Watanabe(渡邊綾美、名古屋大学), Masato Hirose(廣瀬允人、木曽広域連合), Eiki Suga(須賀永帰、名古屋大学), Kazuhiro Tsukada(束田和弘、名古屋大学), Oday Tarawneh(ヨルダン考古局) and Sate Massadeh(ヨルダン観光局)下記の解説もご覧ください
名古屋大学研究成果発信サイト「ホモ・サピエンスの石器技術はいつ、どのように革新したのか? ~ユーラシア拡散の時期、複数の段階があったことを明示~」
note「5000個の石器と向き合い、見えてきたホモ・サピエンスの試行錯誤」
作:松下玲子(名古屋大学)
2023年
- 11月
門脇研の須賀永帰さん(名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程)が主著者で、下記の論文を発表しました。
西アジアでネアンデルタール人が消滅した一方で私達ホモ・サピエンスの祖先が生き残った時、小型石器が増加したことが知られていましたが、小型石器の素材として頻繁に利用された特定の石材(表面が滑らかで透過度の高いチャート)は、打製石器の製作がしやすいことを2種類の硬さ測定によって定量的に示しました。
論文名:Explaining the Increase in “High-quality Chert” in the Early Upper Paleolithic Artifacts in Southern Jordan: Quantitative Examination of Chert Mechanical Properties and Fracture Predictability
掲載誌:Journal of Paleolithic Archaeology 6 (Springer Nature)
著者:Eiki Suga(須賀永帰、名古屋大学大学院環境学研究科),Kazuhiro Tsukada(束田和弘、名古屋大学博物館),Oday Tarawneh(ヨルダン考古局),Sate Massadeh(ヨルダン観光局),Seiji Kadowaki(門脇誠二、名古屋大学博物館)下記の研究紹介もご覧ください
NU Research Information「旧石器時代の人類は石器の材料を使い分けていた?」
名大研究フロントライン「ヨルダン遺跡調査チーム、石器の声を聴いてみたら…」 - 6月
博士後期課程の須賀永帰さんが、日本旧石器学会で下記の研究発表をしました
「Rockwell硬さの測定による石器石材の剥離予測性の定量化」博士前期課程の木元菜奈子さんが、西アジア考古学会で下記の研究発表をしました。
「レバント地方の終末期旧石器時代における貝製ビーズのネットワーク分析」また木元さんは、下記の論文と昨年の学会発表の内容に基づいて、川又記念日本西アジア考古学会奨励賞を受賞されました。
木元菜奈子ほか(2023)「摩耗痕分析による旧石器時代の貝製ビーズの利用法の検証─南ヨルダン、トール・ハマル遺跡出土の海産貝類の分析─」『西アジア考古学』24号 1-24頁 - 4月22日
博士前期課程の三島理依さんが、博士後期課程の須賀永帰さんと門脇との共同で、考古学研究会第69回研究集会(岡山大学)で発表しました。
- 3月25日
西アジア発掘調査報告会でヨルダン調査について発表します。
他にもたくさんの遺跡調査が再開した報告があります。対面とオンラインのハイブリット開催です。事前予約はこちらからお申し込みください。
- 3月7日
東京市ヶ谷の「JICA地球ひろば」で、ヨルダンの遺跡調査について展示されています(3/31まで)。ヨルダン映画の上映会や、カフェテリアではヨルダンメニュー提供などがあります。
詳細はこちらをご覧ください。
- 1月13日
三菱財団の助成者インタビューで、ヨルダンの遺跡調査の研究が紹介されました。
- 1月10日
仙台の地底の森ミュージアムで、3月12日(日)に下記のタイトルで一般講演します。 「ヨルダンの旧石器遺跡に探るホモ・サピエンス繁栄の謎」
オンライン発信もされます(事前申し込みが必要です)。
2022年
- 10月15日
門脇研の須賀さん(博士後期課程)が、ヨルダンの旧石器研究について一般講演会を行いました。
名古屋大学博物館・南山大学人類学博物館連携講座
「ヨルダンにおける旧石器時代の資源利用から"ヒトらしさ"を探る」 - 9月28日
東北大学で開催された、旧石器時代の人類史に関する国際シンポジウムに招待されて発表してきました。
- 9月2日
名古屋大学博物館の束田研究室と門脇研究室の共同論文を発表しました。
中東のネアンデルタール人が絶滅した前後で、石器に用いた石材(チャート)が変化した状況を、化学組成や石英の結晶度、微化石の観点から調べた文理融合研究です。論文名 Petrographic and geochemical characterization of chert artifacts from Middle, Upper, and Epi-Paleolithic assemblages in the Jebel Qalkha area, southern Jordan
著者 Natsuki Ichinose, Eiki Suga, Seiji Kadowaki, Kazuhiro Tsukada, Bayart Nadmid, Kanta Umeda, Manchuk Nuramkhaan, Sate Massadeh, Donald O. Henry
掲載誌 Archaeometry
https://doi.org/10.1111/arcm.12824 - 8月24日~9月17日
コロナ禍で中断していたヨルダンの遺跡調査を3年ぶりに実施してきました。ネアンデルタール人とホモ・サピエンスが中東で共存していた頃(5万~8万年前)の岩陰遺跡(Tor Sabiha)を発掘してきました。
- 7月10日
門脇研の木元さん(博士前期課程)が、ヨルダンの旧石器時代の貝製ビーズに対する電子顕微鏡観察等の研究について、西アジア考古学会で発表しました。
- 4月6日
門脇研に所属していた廣瀬允人さん(当時、名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程)と内藤裕一さん(当時、名古屋大学博物館ポスドク研究員)、大澤桃子さん(当時、名古屋大学大学院環境学研究科博士前期課程)と、下記の2つの論文を発表しました。
石器時代の終わり頃の狩猟採集民が、気候変動(乾燥化)の中でどのような狩猟行動を行っていたかを明らかにしました。2つの論文について解説したプレスリリース資料はこちら。
論文名:Paleoenvironment and human hunting activity during MIS 2 in southern Jordan: Isotope records of prey remains and paleosols
掲載誌:Quaternary Science Reviews, 282号
著者:内藤裕一(名古屋大学), 廣瀬允人(名古屋大学), Miriam Belmaker(タルサ大学), Donald O. Henry(タルサ大学), 大澤桃子(名古屋大学), 中沢隆(奈良女子大学), Sophie G. Habinger(チュービンゲン大学), Peter Tung (チュービンゲン大学), Hervé Bocherens (チュービンゲン大学), Sate Massadeh(ヨルダン古物局), 門脇誠二(名古屋大学)論文名:Epipaleolithic hunting in an arid area of the Levant: Faunal remains from Tor Hamar, southern Jordan
掲載誌:Orient, 57号, 21–42頁
著者:廣瀬允人(名古屋大学), Miriam Belmaker(タルサ大学), 門脇誠二(名古屋大学), Sate Massadeh(ヨルダン古物局), Donald O. Henry(タルサ大学) - 4月1日
門脇研の須賀永帰さん(名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程)と廣瀬允人さん(当時、名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程)と、下記の論文を発表しました。
ヨルダンの旧石器時代の石器に使われていた岩石(チャート)の産地を探すための踏査の報告です。
論文名:Survey for chert outcrops in the western Hisma Basin, southern Jordan and Its Implications for Paleolithic raw material procurement
掲載誌:Orient, 57号, 21–42頁
著者:門脇誠二(名古屋大学)、束田和弘(名古屋大学)、廣瀬允人(名古屋大学)、須賀永帰(名古屋大学)、Sate Massadeh(ヨルダン古物局)、Donald O. Henry(タルサ大学) - 1月27日
門脇研の須賀永帰さん(名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程)が主著者で、下記の論文を発表しました。
ネアンデルタール人が西アジアで消滅した前後の時期で、石器の形や作り方だけでなく石材利用が変化したことを発見しました。そのタイミングは、上部旧石器時代の始まりよりも少し遅れ、石器の小型化が進行した時ということを初めて示しました。
論文名:Investigating changes in lithic raw material use from the Middle Paleolithic to the Upper Paleolithic in Jebel Qalkha, southern Jordan
掲載誌:Archaeological Research in Asia 29 (Elsevier)
著者:須賀永帰(名古屋大学大学院生)・一ノ瀬菜月(名古屋大学大学院生) ・束田和弘(名古屋大学博物館准教授)・門脇誠二(名古屋大学博物館講師)・Sate Massadeh(ヨルダン古物局)・Donald O. Henry(タルサ大学名誉教授)この論文はオープンアクセスです
名古屋大学からのプレスリリース資料はこちら。 - 1月5日
下記の論文を発表しました。現生人類がユーラシアに拡散した起点となった中東のヨルダンにあるトール・ファワズ遺跡の調査を実施し、上部旧石器初期の年代と文化動態を解明しました。
論文名:Lithic Technology and Chronology of Initial Upper Paleolithic Assemblages at Tor Fawaz, Southern Jordan
掲載誌:Journal of Paleolithic Archaeology 5 (Springer Nature)
著者:門脇誠二(名古屋大学)、田村亨(産総研)、木田梨沙子(名古屋市科学館)、大森貴之(東京大学)、Lisa A. Maher(カリフォニア大学)、Marta Portillo(スペイン国立研究協議会)、廣瀬允人(名古屋大学)、須賀永帰(名古屋大学)、Sate Massadeh(ヨルダン古物局)、Donald O. Henry(タルサ大学名誉教授)この論文はオープンアクセスです
名古屋大学からのプレスリリース資料はこちら。
2021年
- 12月14日
朝日新聞Globe+で下記の記事にコメントしました。
- 12月
南コーカサス地方最古の農耕村落の遺跡調査報告書が刊行されました。10年ほど前から行った調査研究のまとめになります。
書籍名: Hacı Elamxanlı Tepe, The Archaeological Investigations of an Early Neolithic Settlement in West Azerbaijan
編集者: Yoshihiro Nishiaki, Farhad Guliyev, and Seiji Kadowaki
出版社: ex oriente, Berlin 2016年から関わってきた研究プロジェクトの総括講演会がオンラインで開かれます。参加無料ですので、是非、ご参加ください。
文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型)2016~2020年度
パレオアジア文化史学―アジア新人文化形成プロセスの総合的研究総括講演会 「アジアの新人文化はどのように形成されたか?」
2021年12月4日(土)午後1:00~5:00
Zoom webinarによるオンラインライブ配信で行います。参加無料
申し込み:下記のウェブサイトからお申し込みください。
https://paleoasia.peatix.com申込期限:12月3日(金)午後1時
- 3月16日
門脇研の須賀永帰さん(名古屋大学大学院環境学研究科博士前期課程)と、下記の論文を発表しました。
西アジアにおける中部旧石器から上部旧石器の移行期における、小型石器(小石刃)の増加や製作技術の変化について、ヨルダンの遺跡調査で得られた石器1万2千点ほどを用いて示しました。
論文名: Frequency and production technology of bladelets in Late Middle Paleolithic, Initial Upper Paleolithic, and Early Upper Paleolithic (Ahmarian) assemblages in Jebel Qalkha, southern Jordan
掲載誌:Quaternary International
著者:門脇誠二(名古屋大学博物館)、須賀永帰(名古屋大学環境学研究科)、ドナルド・ヘンリー(タルサ大学)名古屋大学からのプレスリリース資料はこちら。
- 3月11日
門脇研の廣瀬允人さん(名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程)が主著者で、下記の論文を発表しました。
西アジアの北部に位置するコーカサス地方における最古の家畜の飼育方法を、同位体分析によって解明しました。
論文名:Investigating early husbandry strategies in the southern Caucasus: intra-tooth sequential carbon and oxygen isotope analysis of Neolithic goats, sheep, and cattle from Göytepe and Hacı Elamxanlı Tepe
掲載誌:Journal of Archaeological Science: Reports (Elsevier)
著者:廣瀬允人(名古屋大学大学院環境学研究科)・内藤裕一(名古屋大学博物館)・門脇誠二(名古屋大学博物館・大学院環境学研究科)・新井才二(総合研究大学院大学)・Farhad Guliyev(アゼルバイジャン共和国科学アカデミー)・西秋良宏(東京大学総合研究博物館)名古屋大学からのプレスリリース資料はこちら。
科学技術振興機構(JST)が、研究紹介の記事を掲載してくれました。
サイエンスクリップ「牧畜の世界への普及、最初期から多彩だった 同位体分析で解明」アゼルバイジャンでのヒツジ放牧(廣瀬允人氏撮影)
- 下記の共著論文を発表しました。私たち新人の祖先がアフリカから拡散した際の旧人との関係や文化変化を包括的に説明する理論枠組み「生態文化分布拡大モデル」です。
論文名:Application of the ecocultural range expansion model to modern human dispersals in Asia
雑誌名:Quaternary International
著者:Joe Yuichiro Wakano(若野友一郎、明治大学)and Seiji Kadowaki(門脇誠二、名古屋大学)DOI: 10.1016/j.quaint.2020.12.019
この論文はオープンアクセスです。名古屋大学からのプレスリリース資料はこちら。
- 下記の書籍のPDFを公開しました。書名をクリックするとダウンロードできます。
私たちホモ・サピエンスの文化的起源について、アフリカの石器時代の考古記録から明らかになってきた動向を解説しています。ケニアのムトングウェ遺跡など、名古屋大学によるアフリカの遺跡調査についても紹介しています。
» 門脇誠二 (2014) 『ホモ・サピエンスの起源とアフリカの石器時代―ムトングウェ遺跡の再評価』 名古屋大学博物館
- ヨルダンの旧石器時代遺跡の調査について紹介するスライドを作りました。画像をクリックしてご覧ください。
- 名古屋大学がこれまでに調査した遺跡を紹介する特別展「アフリカから東山キャンパスまで:名古屋大学による遺跡調査からみる人類史」が、名古屋大学博物館で開催予定です。ヨルダンの遺跡調査についても展示されます。
- 「人類最古のビーズ利用とホモ・サピエンス:世界各地の発見から」を執筆し、池谷和信編『ビーズでたどるホモ・サピエンス史 美の起源に迫る』昭和堂の第1章として出版されました。
- パレオアジア文化史学の一般書『アフリカからアジアへ:現生人類はどう拡散したか』が朝日選書から出版されました。ヨルダンの遺跡調査の成果について、第1章「現生人類の出アフリカと西アジアでの出来事」を執筆し、ヨルダンの遺跡調査についても紹介しました。
- ヨルダンの遺跡調査(第4回目)を行いました。ネアンデルタール人がいた頃の遺跡であるTor Sabiha岩陰を発掘しました。
- 4万5千年~4万年前の現生人類が絶滅危機を乗り越えた直後に残されたキャンプ址であるWadi Aghar遺跡の石器と年代、海産貝殻に関する論文を、人類進化に関する国際誌Journal of Human Evolutionに出版しました。
Kadowaki, S., T. Tamura, K. Sano, T. Kurozumi, L.A. Maher, J.Y. Wakano, T. Omori, R. Kida, M. Hirose, S. Massadeh, and D.O. Henry (2019) Lithic technology, chronology, and marine shells from Wadi Aghar, southern Jordan, and Initial Upper Paleolithic behaviors in the southern inland Levant. Journal of Human Evolution, 135: 102646. - 名古屋大学博物館での石器展
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ヨルダンの遺跡から発掘した旧石器資料(1.5万年前~6.5万年前)を展示しています。ネアンデルタール人がいた頃の石器や、ホモ・サピエンスが道具の技術革新をした頃の石器です。 名古屋大学がアフリカで採取した原人の石器も展示されています。特別展「人類を進化させた石器」としては4月14日までですが、一部はそれ以降も常設展として継続する予定です。是非ご覧ください。
» 展示情報 スポット展「人類を進化させた石器」
展示場
ギャラリートークの様子(2018年3月3日) - 論文
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世界最古の農耕が発達した古代オリエントで7,500年前に使用されていたムギ刈り鎌の製作工程を復元した研究を発表しました。
Kadowaki, S. and E.B. Banning (2018) Morphometric and refitting analyses of flaked stone artifacts from Tabaqat al-Bûma and al-Basatîn, northern Jordan: sickle elements and core-reduction technology in the Late Neolithic (6th millennium BCE) in the southern Levant. Journal of Archaeological Science: Reports, 19: 64–79. DOI: doi.org/10.1016/j.jasrep.2018.02.014» 学術誌ウェブ
» プレス・リリース資料
» 中日新聞の記事 - 論文
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アフリカから西アジアへ拡散したホモ・サピエンスが4万年前頃に開発した小型尖頭器(飛び道具とも言われている)が発見されたシリアの遺跡について報告しました。
Kadowaki, S. (2018) Ahmarian or Levantine Aurignacian? Wadi Kharar 16R and new insights into the Upper Palaeolithic lithic technology in the northeastern Levant. In: The Middle and Upper Paleolithic Archeology of the Levant and Beyond, edited by Y. Nishiaki and T. Akazawa, pp. 105–116. Singapore: Springer.» 学術誌ウェブ
- 論文
- 最近発表した日本語の論文は下記です。
- 門脇誠二(2017)「ホモ・サピエンスの拡散と文化動態―西アジアの上部旧石器前半期の研究」『理論考古学の実践 II実践篇』安斎正人編:2–25 同成社
- 門脇誠二(2017)「現生人類の出アフリカと北廻りでのユーラシア拡散」『季刊考古学』141:25–28
- 門脇誠二(2018)「レヴァントへの新人拡散と文化動態」『考古学ジャーナル』708:6–10 » PDF
- 門脇誠二・D. ヘンリー・S. マサデ・廣瀬允人(2018)「ホモ・サピエンスの拡散・定着期における文化動態―南ヨルダン、カルハ山の旧石器遺跡調査(2017年)―」『第25回西アジア発掘調査報告会報告集』日本西アジア考古学会編:24–28
- 門脇誠二(2017)「ホモ・サピエンスの拡散と文化動態―西アジアの上部旧石器前半期の研究」『理論考古学の実践 II実践篇』安斎正人編:2–25 同成社
- 一般講演会
- 中日文化センター(2018年4月~6月、2017年4月~6月)
岩倉市生涯学習講座(2018年1月~3月)
NHK文化センター(2017年10月~2018年3月) - 一般講演会とシンポジウムのお知らせ「パレオアジア・プロジェクト」(2月10-12日)
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科研費 新学術領域研究に関する一般講演会とシンポジウムを名古屋大学で開催します。
詳細は、チラシをご覧ください。
» チラシ ダウンロードプロジェクトHP(http://paleoasia.jp/)と名古屋大学博物館HP(http://www.num.nagoya-u.ac.jp/)でも案内しています。
- 一般講演会のお知らせ「西アジア考古学会主催セミナー」(2月5日)
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西アジアでの考古学調査や考古学研究の面白さについて講演します。
「西アジアの遺跡調査からさぐる人類史―人類の進化と農業の起源―」
詳細は、チラシをご覧ください。
» チラシ ダウンロード - 日本第四紀学会功労賞の受賞(9月)
- 名古屋大学博物館で行った講演会「第四紀年代学、古気候学、考古学が解き明かす人類進化史の真相―ネアンデルタールの消滅とホモ・サピエンスの拡散」と展示「第四紀における人類の進化と文化」に対して、日本第四紀学会から功労賞を受賞しました。展示は常設展として継続中です。
- 西アジアでの発掘調査(7月~8月)
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ヨルダン南部のカルハ山で、旧石器時代遺跡の調査を行いました。
西アジアに拡散・定着したホモ・サピエンスが、約5万~4万年前に文化イノベーションを起こした遺跡群です。 - 研究プロジェクト開始(7月)
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下記の研究プロジェクトが採択されました。
文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型)平成28~32年度
「パレオアジア文化史学―アジア新人文化形成プロセスの総合的研究」
プロジェクトHP: http://paleoasia.jp/A02計画研究「ホモ・サピエンスのアジア定着期における行動様式の解明」の代表を務めます。
- 論文(5月)
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農業の普及プロセスに関する論文が公開されました。コーカサス地方最古の家畜ヤギの古代DNA分析です。肥沃な三日月地帯から約8千年前に家畜ヤギが拡散したことが示されました。
Kadowaki et al. (2016) Mitochondrial DNA Analysis of Ancient Domestic Goats in the Southern Caucasus: A Preliminary Result from Neolithic Settlements at Göytepe and Hacı Elamxanlı Tepe. International Journal of Osteoarchaeology (Early View).
» 学術誌ホームページ
» プレス・リリース資料国内外で報道されました
» 中日新聞
» EurekAlert
» AlphaGalileo
» ScienceDaily
» ResearchSEA - 論文
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「揺らぐ初期ホモ・サピエンス像ー出アフリカ前後のアフリカと西アジアの考古記録から」が『現代思想』5月号(特集 人類の起源と進化ープレ・ヒューマンへの想像力)に掲載されました。
» PDF - 一般講演会予定
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NHKカルチャー2016年度 大河講座「ひとの大学」
「ネアンデルタールと私達ホモ・サピエンス―交替劇の真実」
日時:2016年7月13日(水)
会場:NHK文化センター名古屋教室
申し込みなどについては、NHKカルチャー名古屋教室にお問い合わせください。
https://www.nhk-cul.co.jp/school/nagoya/ - 一般講演予定
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名古屋 栄 中日文化センター(2016年1月~6月)
講座名「人類はどのように進化してきたのか―ヒトの体と文化の関係」
申し込みなどの詳細は下記をご覧ください。
http://www.chunichi-culture.com/programs/program_165116.html - 一般講演会予定
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日本西アジア考古学会公開講座 「古代西アジアと人類史におけるグローバリゼーション」
「旧石器時代のグローバリゼーション:人類の拡散と進化における西アジアの意義」」
日時:2016年1月30日(土) 13:00~
会場:早稲田大学戸山キャンパス36号館382教室 参加無料・申込み不要 - 12月
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西アジア北端(コーカサス地方)における最古の農村遺跡(ハッジ・エラムハンル・テペ、約8千年前)の発掘調査報告2つが出版されました。この中で、門脇は石器と建築物の研究を担当しています。
Nishiaki, Y., Guliyev, F., and Kadowaki, S. (2015) The origins of food production in the southern Caucasus: excavations at Hacı Elamxanlı Tepe, Azerbaijan. Antiquity Project Gallery 348.
» Antiquity JournalNishiaki et al. (2013) Hacı Elamxanlı Tepe: Excavations of the earliest Pottery Neolithic occupations on the Middle Kura, Azerbaijan, 2012. Archäologische Mitteilungen aus Iran und Turan, 45: 1–25.
» PDF - 一般講演会
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長篠城址史跡保存館歴史講座(12月12日)
「長篠城に残された明治の写真―名古屋文化史上不滅の人 奈良坂源一郎とは誰か?」
https://www.facebook.com/nagashino1575/photos/a.137592549770810.1073741826.136306519899413/435709489959113/?type=3&theater奈良坂源一郎は、医学者として明治期に名古屋大学医学部の基礎を築いた一方で、博物学者として徳川美術館の深淵となる日本最古の私立博物館「愛知教育博物舘」を創設しました。奈良坂源一郎の関連史料が名古屋大学博物館に収蔵されており、その常設展や企画展を行っています。
http://www.num.nagoya-u.ac.jp/event/special/2011/111206.html
また、奈良坂源一郎が書いた精緻な博物画(主に魚類)の復刻本「蟲魚圖譜 分冊四と五」を、名古屋大学博物館で有償配布しています。
http://www.num.nagoya-u.ac.jp/media/catalog.html - 一般講演会
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豊橋市自然史博物館 (12月6日)
「人類はいかにして地球環境を支配するようになったか?―人類進化と農耕起源の考古学―」
詳細は下記をご覧ください。
http://www.toyohaku.gr.jp/sizensi/03event/h27/talk/271115demae2.html - 11月
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西アジアの新石器時代(約8千年前)における農耕牧畜(ムギ・ヤギ・ウシなど)の拡散に関する論文が出版されました。アゼルバイジャン(西アジア北部のコーカサス地方)での遺跡発掘調査の成果です。この中で、門脇は石器と建築物の報告をしています。
Nishiaki et al. (2015) Investigating Cultural and Socioeconomic Change at the Beginning of the Pottery Neolithic in the Southern Caucasus: The 2013 Excavations at Hacı Elamxanlı Tepe, Azerbaijan. BASOR 374: 1–28. - 10月
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名古屋大学博物館のスポット展「第四紀における人類の進化と文化」を、常設展として継続しました。今でも見られます!名古屋大学が調査したアフリカの旧石器や日本の縄文時代の資料を展示しています。
» 紹介記事 - 8月
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- コーカサス地方最古の農村遺跡(ハッジ・エラムハンル、約8千年前)の調査を、アゼルバイジャン共和国で行ってきました。海外調査の紹介をご覧ください。
- この遺跡の年代測定についての論文が出版されました。この中で、門脇は放射性炭素年代のベイズ統計解析をしました。
Nishiaki, Y., Guliyev, F., Kadowaki, S. (2015) Chronological contexts of the earliest Pottery Neolithic in the southern Caucasus: radiocarbon dates for Göytepe and Hacı Elamxanlı Tepe, Azerbaijan. American Journal of Arcaheology 119(3): 279–294.
- 7月~8月
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名古屋で開催された国際第四紀学連合第19回大会(INQUA19)で、ホモ・サピエンスの拡散とネアンデルタールの消滅に関する研究発表と一般普及講演会を行いました。
- 6月14日
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古代ヤギDNAの系統解析に関する研究で修士号を取得した大西敬子さん(当時、環境学研究科地球史学講座)が、日本西アジア考古学会(於:名古屋大学)で研究発表しました。
- 6月10日
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Kadowaki et al. 2015の論文が、名古屋大学NU Researchハイライト論文として紹介されました。
- 5月23日
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投射狩猟具のアフリカにおける出現と展開に関する論文が出版されました。
門脇誠二(2015)ワディ・ハラール16R遺跡とムトングウェ遺跡―新人拡散元における技術革新の再検討. 異貌, 32: 20-39.
» PDF - 4月23日
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投射狩猟具の西アジア起源説の再検討に関する論文がJournal of Human Evolutionに掲載されました。
Kadowaki, S., Omori, T., Nishiaki, Y. (2015) Variability in Early Ahmarian lithic technology and its implications for the model of a Levantine origin of the Protoaurignacian. Journal of Human Evolution, 82: 67–87.
このオープン・アクセス論文のダウンロードはこちら
この論文が国内外で報道されました。
» Elsevier Connect (2015/4/28)
» Archaeology (2015/4/28)
» 財経新聞 (2015/4/29)