◇タンザニアの砂岩:アフリカ大陸の基盤,とくに,タンザニアの先カンブリア時代の 深成岩類は典型的な剛塊を形成している。これを覆っている地層は安定大陸における堆積環境で つくられた堆積岩である。ここでは,とくにタンガニーカ湖付近のキゴマに分布する Bukoban の砂岩を例にして,その 特徴を記す。それは,日本列島のような変動帯地域で形成された砂岩などとは著しく異なっているが,その 特徴を比較しながら検討する。
◇変動帯の砂岩と安定大陸の砂岩:地球上には,いろいろな環境がある。限られた狭い 地域の中だけでなく,各地の異なった環境でできた砂岩を比べてみる。ここでは,アメリカ大陸(アパラチア 山系のシルル紀の Tuscarora sandstone),中国大陸(南京湯山のデボン紀の quartzose sandstone),そして, ニュージーランド北島の Waipapa Terrane のジュラ紀砂岩(graywacke sandstone) を比較のために参照する。